バイオメディカル・ファジィ・システム学会誌
Online ISSN : 2424-2578
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極限環境下での筋骨格系廃用防止用VRトレーニングシステムの開発 : VRによるダンベル運動のシミュレーション
落合 俊文吉光 一浩稲田 智久田川 善彦志波 直人
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ジャーナル オープンアクセス

2008 年 10 巻 1 号 p. 39-44

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抄録
宇宙飛行士や長期臥床を余儀なくされる患者には筋骨格系に廃用性の萎縮が起こる.この萎縮問題は宇宙医学と臨床医学における主要な問題のひとつと言える.そこで我々は電気刺激を拮抗筋に印加したときに生じる力を主動筋の運動抵抗に利用する,ハイブリッド訓練法(HYB訓練法)を提案した.これは重力が無くても筋力トレーニングが出来ることを意味する.これまでHYB訓練法の有用性を確認してきたが,長期間の訓練ともなれば退屈してしまう.訓練への意欲は日々の単調な運動によって損なわれかねない.本研究の目的は訓練の意欲の維持や喚起を促すトレーニングシステムの開発である.ここで提案するVRトレーニングシステムは極限環境における精神的ストレスと萎縮問題の解消をもたらすだろう.我々の最新の刺激装置は20チャンネルを有し,人体の上肢・下肢のみならず体幹までもトレーニングできる.
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© 2008 Biomedical Fuzzy Systems Association
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