抄録
気管挿管は気道を確保するための一般的な医療行為であり,喉頭鏡や気管チューブを用いて行われる.喉頭鏡使用時の合併症の予防法は実施者の注意深い操作しかなく,現在,喉頭鏡操作に客観的な指標がない.一方,挿管時に気管チューブを食道に誤挿管することがあり,生命の危険を招くこともある.本論文ではこれらの合併症予防として,喉頭鏡操作に客観的な指標を設けるために,喉頭鏡に力センサおよびジャイロセンサを取り付けた.さらに喉頭鏡の不適切な操作には警告音を発するシステムを提案している。そして訓練用モデルを用いてフィールドテストを行い,主成分分析を用いて挿管歴と個人の特徴を客観的に把握している.また,気管チューブが誤挿管かどうかを推定するため,気管チューブからの呼吸音を計測している.このときの推定精度を向上させるために,適応フィルタを用いてノイズ低減を行っている。