抄録
量子化法の1つに,ファインマンによる経路積分法である.我々は,伝播関数とガウス型形状のスリットを用いた粒子の確率振幅を計算した.この計算法を用いて,古典的な論理回路であるAND,OR,NOTの量子力学的な表現(q-AND,q-OR,q-NOT)を与えた.これによりスイッチは,スイッチ演算子として演算子化され,ハミルトニアンの一般的なポテンシャルの拡張としてハミルトニアンに取り込まれる.さらに,スイッチ演算子の表現は,クリスプ集合やファジー集合の演算とも異なり,排中律は満足するが,矛盾律は満たさないことが示された.