本研究の目的は,看護師の口腔ケア実践時の影響要因を明らかにすることである.研究者が作成した口腔ケアに関する項目,および看護実践の自己評価を測定する「看護師の卓越性自己評価尺度」を使用し調査した.有効回答76 名のデータを分析した結果,口腔ケアの研修会に参加した看護師が,口腔ケアの学習意欲が高く,歯科衛生士への相談を行い,口腔ケアのための時間を確保する傾向にあった.看護実践の自己評価が高い看護師が歯科医師に相談する傾向,歯科医師及び歯科衛生士との協働を口腔ケアの学びにつなげる傾向にあった.口腔ケアの研修会,看護実践の自己評価が,口腔ケア実践時の影響要因であることが示唆された.