抄録
本研究の目的は,1 年次と4 年次を比較し,看護学生の口腔ケアに対する学習意欲の変化を明らかにすることである.看護学生の1 年次と4 年次に,口腔ケアに対する学習意欲の質問紙調査を行った.有効回答71 名のデータを得て,分析を行った.その結果,1年次より4年次が口腔ケアに対する学習意欲が高かったが,有意差は認めなかった.1年次は,基本的信頼感が高い方が口腔ケアに対する学習の興味が高い傾向があった.4年次には,関連が認められなかった.口腔ケアに対する学習意欲は,1 年次から4 年に変化し,関連要因として,大学生活の楽しさ,学内の友人の多さ,学外の友人の多さがあった.看護学生の学習意欲を高めるには,大学生活が楽しめ,友人関係への支援が必要であることが示唆された.1 年次と4 年次における学習意欲の状況,関連因子を踏まえ,教育する必要性があると考えられた.