抄録
本論文では,自己組織化マップ(SOM: Self-Organizing-Maps)の各ノードに予測信頼性の情報を付加しながら複数の予測モデルを作成し,アンサンブル予測診断を行なう方法を提案する.予測信頼性測度は,学習データをほぼ同数のレコードを持つ複数のグループに分割し,各グループについてマップを作成し,他のグループによってマップのテストを行ない,その結果によりテストを行った各ノード値(参照ベクトル)を評価して得た.すべてのマップについて,テストを行ったノード値とその品質測度を収集して,新たな学習データを作成してSOMに入力することにより,各ノードの予測信頼性測度を持ったマップが作成できた.さらにSOMでは各変数への重みを設定することにより異なるモデルを作成することができた.こうして得られた複数のモデルの予測値からアンサンブル予測を行なった.