バイオメディカル・ファジィ・システム学会誌
Online ISSN : 2424-2578
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フェムトテクノロジーのガン治療への応用
中野 正博松浦 弘幸根本 哲也野田 信雄
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ジャーナル オープンアクセス

2004 年 6 巻 1 号 p. 80-84

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抄録
21世紀の科学は、バイオとナノと情報科学を中心として、発展してきている。医療の分野でも、多くの新しい手法が、取り入れられつつある。本論では、ガン治療に、原子核応用の技術(フェムトテクノロジー)を適用する時の理論的諸問題を、物理的側面から論じる。とくに、粒子線治療のうち、π中間子を用いた治療を取り上げ、人体内での強い相互作用の効果と中間子質量の変化や電子とのレーレー散乱による飛程の導出を試みた。その結果として、飛程は電磁相互作用でほぼ決まること、相対論的効果が大きいこと、DNAを破壊し、ガン細胞を死滅せしめる相互作用として、強い相互作用も、いわゆるスター形成を引き起こすπ中間子の吸収の力として重要であることを示す。
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© 2004 Biomedical Fuzzy Systems Association
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