酒精中のメタノール定量法の檢討

主としてフクシン試藥による呈色差について

抄録

酒精中のメタノールの定量は昭和二十一年四月九目附のSCAP覚書に依り, 米国法が正式に旧内務省令に依る方法に代つて国内法として定められたのであるが, 今回清酒添加用酒精中のメタノールを定量ずるに際し若干の疑問が生じたので, 米国法について検討してみた。
即ちこの方法の最も重要なフクシンの呈色反応がフクシンの種類に依り著しく異ることがわかったので各種のフクシンを使用してその呈色の差を調べてみた。