1953 年 48 巻 12 号 p. 474-470
各種の醤油の色を分光光度計にて測定しC.I.E.表色法にて表示した。其の結果
1. 醤油の負は主波長, 刺戟純度, 明かるさで表示し得るが其の値は濃口と淡口, 製造法に依り多少異なる。
2. 水にて稀釈を行うと原色混色の為め色に変動を来す事がある。
3. 長期間放置して黒色化した醤油の色は刺戟純度の変化が大で之れと主波長, 明かるさの変化が綜合された結果と考えられる。
4. 醤油カラメルの色は醤油其のものとは主波長, 刺戟純度, 明かるさの値が多少異なる。
本実験に就いて御指導を賜つた京大片桐先生Hardy's spectrophotometerに依る測定に就き多大な御援助を賜つた大阪工業試験所福田技官, 又多数の淡口醤油試料を戴いた竜野醤油試験場長古田氏に深謝の意を表します。