日本釀造協會雜誌
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欧州産葡萄酒及び雑酒の分析
吉沢 淑渡辺 一郎西谷 尚道古川 敏郎岩附 守戸塚 昭百瀬 洋夫
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1959 年 54 巻 8 号 p. 574-573

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抄録

坂口謹一郎博士が昨年欧州より持ち帰られて醸造試験所に寄贈された欧州産葡萄酒や珍らしい酒と醸造試験所所有の葡萄酒と合わせて約60点の痢酒が行われたが, 一方これらの酒の一般分析の結果は次の様である。
番号で1より31迄は葡萄酒, 以下は雑酒である。葡萄酒は殆んどがフランス産であるがハンガリー原産のトカイが含まれている。又所謂桃色酒が入つている。
雑酒についてはBranntwein, GrapPa, Marcは葡萄酒粕の再醸酵により製したしようちゆう様のもの, 香料や薬草, 香木を入れたりするものがある。Pfliimli wasser, Slivovitz, Barock PalinkaはPlum, apprieotより製した酒, Kirschは桜実より, Wacholder, Zwetschgen (wasser), Himbeergeist (Himbeerという果実) はそれぞれ同名の果実より製したもの。Bornmerlunder, DoomkaatはAquavit様, Schlichteも同様でcornを原料としている。EnziaRはリンドウ, Ingwerはシヨウガ入りのリキュール, Escor三al, Ettaler, Crmpariはいずれもリキュールである。
尚, 総酸は試料10mlを中和するに要したN/10水酸化ナトリウムのml数で表示した。

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