1964 年 59 巻 10 号 p. 912-915
我が国においてリキュールに使用を許可されている食用色素18種類と比較のため米国製の色素4種類とを単独にアルコールに溶かし, 日光照射及び室内に放置し褪色の変化を検討した。完全に褪色し又褪色するのは次の食用赤色3号, 食用青色103号, 食用赤色104号, 食用赤色105号, 食用青色2号であった。又これらの色素を化学構造上から分類するとXanthene-color, Indigoidcolorでこれらの系統の色素は日光照射に弱いことが解明した。
リキュール“Violet”が日光照射により褪色するのでその原因について検討した。“Violet”の主要な色素食用紫色1号は糖により褪色することが解り又糖の種類によりその差が見られた。酸の影響は非常に大きく完全に褪色した。又褪色防止のためフィルム包装紙を使用したところ完全に防止は出来ないがある程度の効果が見られた。