1965 年 60 巻 10 号 p. 893-897
1) ミキサーを用いて短時間に試料を調整し, しょうちゅう麹の酸度および清酒麹の酵素力価を測定すべく, 抽出条件を検討した。
2) いずれの場合にも, ミキサー力価と所定法力価との間には, 1%水準で相関を認めた。
3) しょうちゅう麹の酸度は2分間のミキサー抽出法の値から回帰式または (F-a/M-a) 値を求めることにより, 得ることができる。
4) 清酒麹については, α-アミラーゼ力価を目安とすれば, ミキサー抽出液により短時間に力価を求めうるので出麹時期の決定に便利である。
終りに臨み, 終始御指導御鞭撻下さいました醸造試験所野白室長, 久場鑑定官室長はじめ熊本国税局鑑定官室各位に深謝の意を表します。また実験にあたり種々御便宜をお計らい下さいました井上酒造 (株), 美少年酒造 (株), 瑞鷹酒造 (株), 人吉酒造組合に厚くお礼申し上げます。