日本釀造協會雜誌
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第13回醸造に関するシンポジウム
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1981 年 76 巻 10 号 p. 661-728

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抄録

(1) 空気過剰係数 (m) は重油燃焼ボイラーの場合, 1.2~1.4が適正値であるが, 長野県下の味噌製造工場100例のうち21例が適合した。また72例が空気の供給過剰であった。
(2) m=1.4に比べm=2.0の場合, 計算上17.8%の燃料をロスすることになる
(3) m=1.2~1.4で完全燃焼させた場合, 理論上11~14%のCO2を発生するが, これに該当するものは22例あり, この場合mは適正値かそれに近いものであった。
(4) (CO2) maxは15~16%が適正値であるが, これに該当するものはやはり22例あった。
(5) mが適正値以上で (CO2) maxが適正値以下のものが49例あったが, これらは空気と燃料の混合が悪く, 不完全燃焼しているものと考えられる。
(6) m, CO2, (CO2) maxがそろって適正なものは僅か9例であった。
(7) 排ガスの理論流速と実測流速を比べた結果, ほとんどの場合両者は一致するが, 実測値の小さい場合は煙道の詰り等, 大きい場合は過負荷運転等が考えられた。
(8) 排ガス自身による熱損失は平均して10以上であることがわかった。

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