2012 年 52 巻 March 号 p. 129-136
要 旨:足関節レベルで前脛骨動脈(ATA)ドプラ血流シグナルが検出不能な閉塞性動脈硬化症例を対象に,腓骨・後脛骨動脈(PER・PTA)の血流速波形と足背部の皮膚組織灌流圧(SPP)の関連を検討した。PER・PTAの血流速波形分類が悪化すると足背部SPPは有意に低下し,PER・PTAの抵抗指数は足背部SPPと有意に相関した。以上からATA閉塞例においては,PER・PTAの血流速波形解析により足背部の虚血重症度を評価可能であることが示唆された。