2018 年 58 巻 8 号 p. 117-129
エキスパートによりIgG4関連の大動脈周囲炎/動脈周囲炎および後腹膜線維症と診断された99例のデータを解析し,臨床像や診断に至った経緯を検討した。33例は動脈周囲/後腹膜の病理組織学的所見から,50例は他臓器のIgG4関連疾患の確診から,残りの16例は臨床経過などから総合的に診断されていた。IgG4関連疾患の厚生労働省研究班により策定された新しい臓器特異的診断基準を用いた検討では,73例(73.7%)が確診,6例(6.1%)が準確診,17例(17.2%)が疑診に分類された。