抄録
メディカル・アロマセラピーは,エッセンシャルオイルを用いて,疾患の治療や症状の緩和を図る補完・代替医療の一つである.また,メディカル・アロマセラピーは,看護や介護領域など広く用いることができる.エッセンシャルオイルには,抗菌作用,抗ウイルス作用,抗炎症作用,鎮静作用,抗不安作用などさまざまな薬理作用があるので,メディカル・アロマセラピーは産婦人科疾患,皮膚疾患,上気道感染症,心身症,疼痛管理,ストレス管理などにおいて,有用である.アロマセラピーの方法としては,吸入,内服,アロマバス,マッサージなどがある.このうち,アロママッサージは,もっとも効果が高い.アロママッサージにより,効率よくリラクセーションを誘導することができる.しかし,メディカル・アロマセラピーは,あくまでも補完的であり,他の療法と組み合わせることで,統合医療の実現に貢献できる.