日本補完代替医療学会誌
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原著
魚油,酒粕を摂取したラットの血清脂質濃度と不安行動に及ぼす影響
細山田 康恵 山田 正子
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2020 年 17 巻 1 号 p. 43-49

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抄録

目的:ラットに高脂肪食で魚油と酒粕を添加し,血清脂質濃度や不安行動へ及ぼす影響について検討することを目的とした.
方法:5 週齢のSD 系雄ラットに大豆油(コントロール),大豆油+酒粕,魚油,魚油+酒粕の実験飼料を18 日間摂取させた.対照群に大豆油を用いた.血清脂質濃度や不安行動などの測定を行った.
結果:血清コレステロール濃度はコントロール群と比較し,魚油+酒粕群で有意に低値を示した.血清トリグリセリド濃度および遊離脂肪酸濃度については,魚油群と魚油+酒粕群で有意に低値を示した.不安行動では,コントロール群と比較し,酒粕群でオープンアームの滞在時間が有意に高値を示した.
結論:魚油と酒粕の同時摂取が血清コレステロール濃度の上昇抑制に有効であり,脂質異常症の予防や改善に役立つと考えられる.また,酒粕摂取は不安行動の抑制に有効であると期待される.

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