日本補完代替医療学会誌
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原著
ダッタンソバ茹麺の血糖上昇抑制作用とその関与成分
田中 洋子 米田 実央鳥海 滋大坪 雅史筆村 千恵子大久保 岩男西 隆司荒川 義人
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2021 年 18 巻 1 号 p. 29-36

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抄録

ダッタンソバ茹麺の70%メタノール抽出乾固物(ルチン51.6 mg/g,ケルセチン72.2 ㎎/g含有)にα-グルコシダーゼ阻害活性が確認され,シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより分画した画分ではケルセチン,ルチンを多く含む画分に顕著なα-グルコシダーゼ阻害活性が認められた.本研究で試料としたダッタンソバ茹麺には,ルチナーゼの作用でルチンから生じたケルセチンが含まれていることから,抽出乾固物のα-グルコシダーゼ阻害活性にはルチン,ケルセチン両成分が関与すると推察される.
2種のソバ茹麺(ダッタンソバ,普通ソバ)の摂食後の血糖値の変化の比較では,ダッタンソバ茹麺摂食による血糖値上昇抑制作用が認められ,ダッタンソバ茹麺摂食40分経過後の血糖値が有意に低かった(p<0.05).その作用は,合計量935 ㎎(ルチン換算)に相当するルチン(270.0 ㎎),ケルセチン(330.5 ㎎)による消化管内におけるα-グルコシダーゼ阻害作用に起因し,摂食試料の糖質の消化,腸管からの吸収が阻害され,血糖値の上昇が抑制されたと推察される.とくに血糖値上昇抑制作用には,一定量以上のケルセチンの存在が重要であると思われる.
糖尿病の発症や重篤化の予防には,食後の急激な血糖値の上昇を抑制することが重要とされている.ダッタンソバ茹麺には,その一助となる可能性が示唆された.

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