日本補完代替医療学会誌
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原著
婦人科ホルモン療法の副作用に対する,フランス海岸松樹皮抽出物の抑制効果について
小濱 隆文
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2010 年 7 巻 1 号 p. 17-24

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抄録

フランス海岸松樹皮抽出物(ピクノジェノール)のホルモン治療における副作用改善効果を検討するため,子宮筋腫,月経困難症および子宮内膜症を主訴とする患者で,Gn-RH analogue 療法(G 投与群),中等量ホルモン投与療法(M 投与群)および低容量ホルモン投与療法(L 投与群)を行っている患者に対し,ピクノジェノール (P) を治療中および治療後にかけて併用投与した(G+P 投与群;8 名,M+P 投与群;8 名,L+P 投与群;17 名).同様のホルモン療法を施行し,ピクノジェノールを投与しない患者を対照群(G 投与群=14 人,M 投与群=13 人および L 投与群=23 人)とした.継続的なピクノジェノール併用投与により,G+P 投与群では,関節痛および倦怠感の軽減,治療後の月経困難症の再発予防効果が認められ,M+P 投与群および L+P 投与群では,ピクノジェノール投与による,浮腫ならびに体重増加の抑制効果が認められた.以上より,ピクノジェノールは,従来の月経困難症,子宮内膜症のホルモン療法の副作用の改善,ならびに症状の再発予防の効果を有するものと考えられた.

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© 2010 日本補完代替医療学会
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