本研究では,経営者が設定する業績指標が事業部長の資本的支出に与える影響を検証する。減価償却費控除前の利益であるEBITDAが中期経営計画で業績指標として設定される場合,減価償却費が事業部長の責任範囲から除外される。この結果として,事業部長が積極的に資本的支出を行うかどうかを分析した。分析の結果,EBITDAが業績指標として設定される場合,事業部長は積極的に資本的支出を行う傾向が確認された。この発見は,経営者が設定する業績指標が事業部長の投資行動に影響を与えることを示しており,業績指標の選定が組織内の経営行動を誘導するための重要な手段であることを示唆している。