子どものこころと脳の発達
Online ISSN : 2435-8819
Print ISSN : 2185-1417
総説
脳機能計測の基礎―脳波と脳磁図を中心に―
吉村 優子
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2025 年 16 巻 1 号 p. 12-15

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抄録

ヒトの脳は,感覚,認知,運動,情動,記憶などのあらゆる高次機能を統括する極めて複雑かつ高度な構造と機能を有する中枢器官である.本稿では,ヒトの脳の基本的な構造や各領域の機能分化について概説し,神経細胞(ニューロン)間における電気的・化学的伝達のメカニズムを示す.また,発達期における脳の可塑性,特に感受性期や臨界期と呼ばれる重要な時期における環境刺激の意義について述べる.さらに,脳機能評価法のうち非侵襲的脳機能計測法としての脳波(Electroencephalography, EEG)および脳磁図(Magnetoencephalography, MEG)の特徴と違いについて概説する.これらの手法によって,自発脳活動や外部刺激に対する脳の応答(ERPやERF)を可視化することで,発達障害の早期診断や言語発達の評価・支援への応用が期待される.今後は,教育や医療の現場において,脳機能計測技術を用いた研究や実用的導入,活用が一層進むことが望まれる.

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© 2025 大阪大学大学院 大阪大学・金沢大学・浜松医科大学・千葉大学・福井大学連合小児発達学研究科
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