臨床倫理
Online ISSN : 2435-0621
Print ISSN : 2187-6134
実践・事例報告
地域で開催された多職種臨床倫理事例検討会における倫理的推論の視点
澤田 美和明石 惠子若山 朋代丸谷 幸子
著者情報
ジャーナル フリー

2025 年 13 巻 p. 37-46

詳細
抄録

 臨床倫理事例検討会を行う際に臨床倫理の4分割表は情報整理に役立つ。しかし,そこから倫理的問題への対応を導く論理,すなわち倫理的推論や,具体的な対応策が導き出されるわけではない。このため本研究は,地域で開催された多職種による臨床倫理事例検討会での議論内容を基に,倫理的推論の視点を明らかにすることとした。研究デザインは質的記述的研究,調査期間は2022年2~12月であった。研究参加者は3回の事例検討会に参加し,本研究への参加に同意したのべ37名の医療従事者であった。各事例検討会の議論内容の録音データから逐語録を作成し,倫理的推論に該当する箇所を抽出してコードとし,類似性に基づいてカテゴリ化した。多職種臨床倫理事例検討会における倫理的推論の視点は,治療選択における不確実性の認識,治療に伴う苦痛への危惧,丁寧な共同意思決定プロセスの模索であった。

著者関連情報
© 2025 日本臨床倫理学会
前の記事 次の記事
feedback
Top