臨床倫理
Online ISSN : 2435-0621
Print ISSN : 2187-6134
資料論文
倫理コンサルテーション活動の困難性についてのアンケート調査報告
野口 善令松村 優子三浦 由佳里板井 孝一郎竹下 啓恋水 諄源
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2025 年 13 巻 p. 47-63

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抄録

 日本臨床倫理学会版「倫理コンサルテーションの手引き」作成の予備調査として,上級臨床倫理認定士コース参加者を対象に倫理コンサルテーション活動の困難についてアンケート調査を実施した。回答率は88%であった。5つの領域の困難の質問に対して開始,到達の困難を感じる者が53%,37%であり,質,維持,フィードバックの困難については18%,18%,11%であった。困難ありの回答者のなかでは,業務負担への不安,臨床倫理的スキルの自信のなさ,教育の機会不足,倫理的分析の質の自信のなさ,業務の個人的負担,現場とのコンセンサスの難しさが目立ち,困難性にはある程度共通性があると推測された。また,自由記載の回答から,上層部の理解,人材リクルート,フィードバックの方法,現場の求めるものとの乖離など,15のカテゴリーが抽出された。具体的な解決策の回答は少なく「手引き」作成には具体的な解決策を盛り込む手順が必要と考えられた。

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