医療の方針決定等における本人以外の関係者の関与についての運用を調査するため,2025年7月に全国の病院から無作為抽出した1,000施設を対象に質問紙調査を行い,107施設の回答を得た。意思決定能力のある成人への待機手術でも半数超の施設が同意書に家族等の署名を原則として求め,その意味づけは多義的だった。本人が同意しても配偶者が反対する場合,約1/4が手術を見送ると回答した。代理意思決定者の選定では,法的関係,事前の指定,本人の考え方や価値観等の理解がとくに重視されていた。意思決定能力がなく,かつ,関係者の同意が得られない場合,必要な医療行為を実施しないと回答した施設も存在した。ほとんどの病院で入院時に保証人や身元引受人を求めており,経済的な保証以外の役割が期待されていた。今後,代理意思決定者や保証人等の役割を整理するとともに,患者の関係者がどのように医療の方針決定に参画するべきかについて検討する必要がある。