抄録
大気中における負インパルス電圧印加時の同心球ギャップのコロナ開始電圧を推定する為に、陰極から出発した電子の衝突励起による光が陰極に達し、これにより放出された電子数が1となる電極電位をコロナ開始電圧として計算した。外球内直径を30,50,70,90,110mm、内球直径を20,40,60,80,100mmと種々変化した時の実測値と推定値はよく一致した。外球内半径を一定とした時のコロナ開始電圧は最初、ギャップ長の増加と共に上昇するが、さらにギャップ長が増加すると減少する傾向を示した。これらの結果について報告する。