抄録
ソレノイドを用いて交流磁界を発生させる場合、ソレノイドの形状や励磁周波数にもよるが、励磁電源電圧は数100Vを超える場合がある。そこで筆者らは、これまでに変圧器を用いた交流高電圧制御回路について検討してきた。一般に変圧器を用いて交流高電圧を発生させる場合、変圧器の巻線抵抗と漏れインダクタンス、変圧器鉄心の非線形性が問題となり、高精度な二次電圧は得られない。これに対して、検討してきた交流電圧制御回路は、変圧器の二次電圧がその目標値に一致するように一次電流を制御する結果、上記問題を大幅に軽減してきた。本稿では、交流高電圧制御回路の電圧制御性が負荷にどのように依存するかを検討したので、その概要を報告する。