抄録
視覚障害者は、視覚の代わりに触覚から情報を取得し、物を識別する必要がある。しかし触覚情報だけでは、形状が同じものは区別できない。そこで、物を識別する代表例として点字があるが、後天的な視覚障害者にとって、点字の習得は困難な場合がある。また、点字の作成には専用の装置が必要となる。そこで本研究は、指に装着可能な接触型画像センサとカラーコードを用い、任意の物を識別する方法を提案する。接触型画像センサは、CMOSセンサの表面に透明な板を、側面に白色LEDを取り付けた構成で、識別対象に貼り付けたカラーコードに接触させ、色情報を読み取る。これにより、カラーコードを指でなぞるだけで容易に任意の物を識別できる。