抄録
近年、環境問題の1つとして、カラスによるごみ置き場の被害の深刻化が挙げられる。この対策として防鳥ネットが一般的だが、隙間からごみを突かれるなど十分な効果が得られない。また、カメラを用いてカラスを自動認識できるシステムも研究されているが、特定色やカラスと背景の輝度の違いで認識するので、日没後や夜間の場合は輝度に変化がないため、認識率が低い。そこで本研究では、昼夜撮影可能な赤外線カメラを用いて撮影した映像から移動物体を抽出し、その物体がカラスであるかを判断するシステムを提案する。これにより、昼夜を問わずカラスを監視することが可能となり、カラスによるごみ置き場での被害の減少への貢献に期待ができる。