抄録
ソーティングバッファ問題(SBP)とは以下のような問題である。入力としてメトリックスペース上の頂点として表された色の列、それらの色を出力するために頂点から頂点へと移動を行うサーバ、ある個数以下の色を保存し任意の順序に並べ替えることのできるソーティングバッファが与えられる。色を出力するためにサーバは頂点を訪れる必要がある。今回扱う一様メトリックとは全ての頂点間の距離が1になるような場合のことである。SBPの目的はソーティングバッファを用いて入力列の順序を入れ換えることでコストの総和を最小にすることである。
本論文ではSBPに対する決定性アルゴリズムの近似下界が2-2/(k+1)になることについて述べる。