抄録
2次元平面上の2点を横方向の線分と縦方向の線分で連結しているとき,そのパスを直線パスと呼ぶ.また,直線パスの長さを横線分と縦線分の長さの合計とするとき,2点間のパスの長さが最小となる直線パスのことをマンハッタンパスと呼ぶ.2次元平面上の点集合Tが与えられたとき,すべての2点の対についてマンハッタンパスが存在するネットワークGをマンハッタンネットワークとする.直線数最小マンハッタンネットワーク問題(LMMN問題と略記)は,点集合Tが与えられたとき,グラフの直線数が最小となるようなTのマンハッタンネットワークGを求める問題である.本発表では,LMMN問題についてのいくつかの観察を述べる.