リアルタイムOSによる最短時間PLLの実装

抄録

近年、多くの電子機器に組込みシステムが使われており、組込みソフトの核となるリアルタイムOSも複数の処理を同時に行うことが必要とされる様々な分野で利用されている。また、信号の同期を行うPLLは、マイコンの高速化によりハードウェアではなく、ソフトウェアで実装する場合も増えてきた。 本発表では、PLLの一種である最短時間PLLを、CPUがPLLの他に、別の処理を行うことができるように、リアルタイムOSで実装する。しかし、リアルタイムOSでは並列処理を行う際、タスク間の切り替えに時間がかかる。この時間を短縮することで、PLLとしての性能の向上を図っている。