抄録
有機金属溶液(レジネート)は、金属と炭素の化合物を含む溶液であり、高温(500℃以上)で焼成すると金属のみが残り薄膜が作製される。古くからガラスや陶磁器の装飾材として用いられており、近年では電子部品の電極材としても応用が広がっている。一方、焼成温度を500℃以上にすると、薄膜状からナノメートルサイズの構造体が形成される。この特性を利用して、本研究ではPtレジネートをSi基板上に塗布し、焼成温度およびArガス圧力を変化させてPtナノ構造体の作製を行った。その結果、Ptナノ構造体の形状やサイズは焼成温度に依存し、結晶性は焼成温度およびArガス圧力により変化することがわかった。