抄録
本論文では,負性抵抗を用いた高利得オペアンプの設計とその解析について述べている.提案回路は負荷抵抗と負性抵抗を用いることで非常に大きな負荷抵抗を実現し、高いDC利得を達成している.さらに,負荷抵抗によって決まる出力端における同相電圧が性抵抗から流出する電流によって変動するという問題を,負性抵抗からの電流をバイパスさせる回路構成によって解決を試みている。この手法により、出力同相電圧を一定値内に抑えることを可能にした.提案回路を0.6 μm CMOSプロセスパラメータを用いて設計し,HSPICEによるシミュレーションによる評価を行った結果、提案回路の有用性を確認した.