抄録
電力用油入変圧器の絶縁には、プレスボード(PB)と絶縁油との複合絶縁が採用されている。機器の小型化・大容量化のためには、この絶縁構成を合理的に利用することが必要となるため、その弱点部を把握することが重要となる。本報告では、変圧器の油/PB複合絶縁システムの主絶縁部分を模擬した電極系におけるインパルス部分放電開始電圧(PDIV)測定について、PB間のスペーサ絶縁物の形状を変化させ、それらが油隙のインパルス部分放電開始電界(PDIE)に与える影響を二次元電界解析ソフトELECTROを用いて定量的に検討した。