抄録
ネットワーク・セキュリティ処理の基幹ソフトウェアのひとつであるパケットフィルタはハードウェアで実装し、高速化するのが一般的である。しかし、より柔軟で安価な実装を目指し、ソフトウェア(プログラム)での高速化への期待が高まっている。本講演ではマルチコアプロセッサを用いてパケットフィルタを並列化し、高速化する手法を提案する。特にパケットフィルタの並列化問題は通常のデータ分散並列処理とは異なる課題を持つため、これまでに知られていない新しい視点から並列化アルゴリズムを構築する必要がある。それらについて実験を踏まえ、議論する。