抄録
様々な情報が電子データで保管されているが，それらの重要性はきわめて高く，情報の漏えいや損失が起こる可能性を小さくしなければならない．東日本大震災のような大災害が起こった場合でも，元の情報を復元できることが望ましい．だが，組織の制度の問題や経済的な問題で，情報を複数の遠隔地に安全に保管できない場合がある．秘密情報から複数の分散情報を生成する「秘密分散法」と呼ばれる手法を用いることで，秘密情報を低コストで安全に保管できる．この方法を用いることで，外部の組織にも安全に情報を預託できる．本論文では，情報を分散させて安全に保管する手法とそれを用いたバックアップシステムの基本設計について報告する．
