マイクロ波アシスト磁化反転における熱擾乱の影響

抄録

マイクロ波アシスト磁化反転（MAMR）は，超高密度磁気記録を可能にする技術の一つとして注目されている．しかしMAMRによる磁化反転プロセスに関して未だ未解明な部分も多く，MAMRに対する熱ゆらぎの影響についても十分な検証がなされているとは言えない．そこで本研究では単磁区構造でなされた理論解析を基に磁界強度，磁界印加角度をパラメータとし，各条件での磁化反転に与える熱揺らぎの影響について検証を行った．マイクロ波磁界が支配的な磁化反転では熱ゆらぎの影響が小さいことがこの検証から得られた．