抄録
電力需要の増加に伴う電源設備や送電設備の増設は環境や立地上の制限により難しく,十分な余力を持った設備を確保することは困難となってきている。そこで,各電気事業者は既存の設備を有効に活用して運用することを求められるが,安定送電限界点付近での運用は随所に存在する非線形性の影響が強いため,系統安定度の低下が大きな問題となり,系統故障等によって発電機の脱調の危険性が高まる。本研究では非線形動特性解析の一つの方法であるHopf分岐理論を用いることで,系統故障時の過渡的な現象における安定性を正確に把握し,一定の故障条件に対する安定送電限界の導出を行う。