抄録
発電時にCO2を発生しない太陽光発電システムは、地球環境問題の観点から導入拡大に大きな期待が寄せられている。一方、太陽光発電システムは天候により出力が大きく変動する特性を有することから、電力系統の安定的な運用に悪影響を及ぼすことが懸念されている。本研究では、電気自動車を電力貯蔵設備として用いることで、太陽光発電により生じた発電量の一部を吸収して電力系統への影響を抑制するPV-EV充電連携システムを提案する。システムの構想に基づいた実験設備を本学キャンパスに設置し、実証実験を行う。ここで得られた基本データを基に、複数世帯で充電制御を行った場合を想定した変動抑制のシミュレーション結果を報告する。