抄録
感覚検査を簡便化し,小型な複合型検査器具を開発することで,医療従事者の負担軽減,定量的評価を図る.現在はH8/3048をCPUとして,各感覚検査用のプローブを接続することにより,一つの機器で複数の感覚検査を行うことを可能としている.著者はその中でも特に振動覚提示器の作成が主である.これは, 振動覚検査に使われる音叉の振動に類似した振動を,偏芯モータやコイルを用いて発生させるものである.まず音叉の振動を測定し,その大きさを段階ごとに分け,それぞれの段階の振動を発生させることにした.この振動を用いて対人評価を行い,どの段階で振動を感じるかを調査し,定量的な検査の指標を作成している.