抄録
現在診療機関で行われている感覚検査は、使用器具が煩雑であり、定量的でないという欠点が挙げられる。そこで、定量的な結果を得られる小型の複合型感覚提示器の開発によって、医療事業者の負担軽減や、検査結果の定量化を図る。
本研究室では、圧痛覚、触覚、温冷覚、振動覚についての刺激プローブを試作し、これらを統合して、複合型感覚提示器として使用できるコントロールボックスを開発している。
試作したプローブの一つである温冷覚プローブは、ICドライバによるPID制御でペルチェ素子に流す電流量を制御することで、検査部分の温度を一定の温度に保つことが可能である。本報告では、温冷覚プローブの仕様や性能について述べる。