抄録
近年、体内診断への応用を目指して、体内に集積した磁気微粒子の位置と量を計測する、いわゆるMPI(Magnetic particle imaging)が注目されている。今回、この応用のために冷却コイルを用いた、高感度な交流磁場計測システムを開発し、励起磁界で磁気微粒子を磁化し、その磁気微粒子からの信号磁界を検出コイルで検出して、二次元マップを計測した。冷却した検出コイルを用いた磁気微粒子の測定システムを開発したところ、検出コイルを冷却することにより測定に用いた共振回路のQ値を高めることが出来るため、室温コイルに比べてよりはっきりとした二次元マップ図を得ることができた。また、z=50mmまでの深さまでの磁気微粒子の検出が可能なことがわかった。