抄録
グライディングアーク放電(GAD)では電源の容量を含めた設計が重要である。放電電圧はパッシェンの法則により気体圧力と電極間距離に強く依存する。しかし、GADの電極形状は平等電界とは著しく異る形状であり部分的に強い電界集中が発生する。従ってパッシェンの法則は適用範囲外であることを十分に認識すべきである。放電回路を一つの系として電源から供給される全電力の何%が放電現象で費やされるかが重要となる。一般的なGADでは、電源保護の観点から保護抵抗器が挿入されている事が多い。これは高圧トランスを2次側短絡による巻線破損を防ぐためであるが問題が多い。この保護抵抗器による電力消費はプラズマ発生に関しては大きな問題であり、改善案について講演する。