抄録
大気中正極性直流準平等電界ギャップ(球–平板:ギャップ長2cm)中に金属粒子(鋼球、直径φ=2mm)を放電軸上に固定配置し、その金属粒子の帯電が火花破壊電圧に与える効果を調べた。また、金属粒子の帯電量はレーザの照射回数で制御した。放電軸上の平板電極から1.75cmの位置に帯電しない金属粒子を配置した場合、31.0kVでコロナ開始し、直接火花破壊した。これに対して、レーザ照射で–420pCに金属粒子を帯電した場合には、17.4kVの低い電圧でコロナ開始した。その後、負コロナの安定化作用が起こり、34.7kVの印加電圧で火花破壊した。