抄録
カーボンナノチューブ(CNT)にはその構造(カイラリティ)の違いによって金属型と半導体型が混在する。このうち、ガス分子に反応性を示すのは半導体CNTのみであるため、半導体CNTのみを選択的に取り出してセンサを作製することで感度の向上が期待できる。これまでの研究で、同じ半導体CNTでもカイラリティの違いによってセンサ感度に差異が出てくる可能性が示唆された。そこで、本論文ではスピンカラムクロマトグラフィ法によって半導体CNTを異なる数種類のカイラリティを含む3つのフラクションに分離し、応答に寄与する可能性のあるカイライティについて検討した。