抄録
カーボンナノチューブ(CNT)にはその構造(カイラリティ)の違いによって金属型と半導体型が混在している。これまでの研究で、同じ半導体CNTでもカイラリティの違いによってセンサ感度に差異が出てくる可能性が示唆されたため、半導体CNTを異なるカイラリティを含む3つのフラクションに分離し、センサ応答を取得した。その結果、カイラリティ(6,5)、(7,5)、(9,4)を含むフラクションが最も高いセンサ感度を示した。そこで、本論文ではこの3種類のカイラリティをそれぞれ分離・濃縮して、センサ感度を比較することにより、感度への寄与度が最も高いカイラリティを同定した。