抄録
本研究グループでは、歯根管治療への応用を目指したイメージファイバ観察システムを開発している。試作したシステムに関して、現状では照明光をビームスプリッターを介してイメージファイバに導入する際に、ビームスプリッターの壁面で反射した光が観察用CCDへ映り込み、取得画像が不鮮明になるという問題点が判明している。本研究ではこの問題を解決するために、光源から出た光に対し、遮光マスクを集光レンズ上の中央に設置し、リング形状の光をビームスプリッターに導入する方式を考案した。この手法により、リング状の反射光だけがCCD鏡筒の絞りで遮られ、観察画像は絞り中央部を通過し、鮮明な画像を得ることに成功した。