抄録
冷間鍛造における鍛造工程設計および鍛造金型設計では,多くの専門知識が必要とされるが,近年,海外生産の増加や団塊の世代の退職のために知識の継承等が困難となっている.そこで本研究では,知識ベース技術を利用した鍛造設計支援システムを開発している.本システムは,最終形状から素材形状に至る幾何学的な円柱形状の段差解消を基本原理とし,加工可能な複数の工程設計案を導出できる.しかし,この工程設計案には,製品に要求される寸法公差や幾何公差等の精度情報が考慮されておらず,そのまま製品の加工に用いることはできない.本論文では,精度情報を考慮した工程設計案の生成手法を提案する.