抄録
顕微鏡や蛍光技術の発展により,様々な生体現象を観察できるようになった.また,観察結果を記録したバイオイメージも数多く生成され,生体現象の定量解析に利用されている.このような状況のなか,バイオイメージより特定の領域を自動的に抽出し,解析する手法の開発が生物学研究者より要請されている.顕微鏡によるバイオイメージは,ノイズの多い濃淡画像であることが多い.なるべくノイズに強い領域抽出を行うために,大局的最適化に基づく方法を提案する.本稿ではその一例として,バイオイメージ中の対象領域の形状を,動的計画法を用いた方法で測定する.