抄録
筆者らの研究グループではこれまでに、迅速かつ簡易な細菌検出法として誘電泳動インピーダンス計測法(DEPIM法)を開発し、懸濁濃度5×10cells/mLの大腸菌を3時間で定量的に検出することに成功している。本研究では、DEPIM法の応用としてウイルスの検出を目的とした。対象ウイルスはノロウイルスとした。ノロウイルスはウイルス性食中毒事件の約99%を占める重要な病原体である。本研究では組み換えノロウイルスキャプシドを用いてDEPIM応答を測定可能かどうか確かめた。その結果、ノロウイルスのDEPIM測定が可能であることが示された。